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性に溺れる私
第3章 【先生への逆襲】





「お前ら付き合ってんの?」




ホームルームが終わって放課後。
急に皆の前でズバリ聞いてきた穂高くん。
周りのクラスメートも手を止めてこっちを見てる。
嫌な注目……困るな。




答えるより先に大樹くんが真っ赤になっているからもうそうだと言っているようなものだ。
あまり目立ちたくはないが大樹くんの立場になると避けては通れない道なのかも。




「うん……」




おぉ……言った。
周りも同じ反応だ。




「マージーかー!先越されたー!」とおどけてみせて笑いを誘ってる。
「ていうか藍沢さん何で俺じゃなくて大樹なんだよ!」ってこっちも巻き込んでくる。
それが彼のやり方であって人気者な理由も少し理解出来た。




「おめでとう」や冷やかしを受けてこっ恥ずかしい。
「大樹に負けた〜」なんて泣き真似する穂高くん。




「大樹はアリナシだとアリだったんだ?」




「ん………うん」




「うわ〜アオハルしてるー!ムカつく!」




これで堂々と交際宣言…しちゃったね。
冷やかされて「やめろ!」と真っ赤な大樹くんの手を引いて教室を出る。




目立つのは好きじゃないけどこういうのも良いね。
恥ずかしいのに嬉しくもある。
私の中にまだ浮つく気持ちがあったんだ…?




「こんなことになっちゃってごめん」




勢いよく謝って来られたけどどのみちバレていただろうし気にしなくていいよ。




「穂高くんと友達なんだから仕方ないよ。それに穂高くんにはちゃんと断ったし」




ギュッと手を握ってきたから指を絡めて恋人繋ぎにしてみた。
案の定耳まで真っ赤になるキミは可愛らしいよ。




彼との仲良しぶりを廊下ですれ違う先生に見せつけることも顔色ひとつ変えずに出来ちゃうの。
手を繋いで密着して彼だけを見てる。




なのに身体だけは疼くの、どうしようもないね。
嗚呼……またひとつ怒らせた。
これがいくつ重なれば鬼畜に犯してもらえるのだろう。




頭の隅でそう考えながら偽りの笑顔で違う相手を翻弄してる。




腸が煮えくり返っているんでしょう…?
まだ耐えてね。
まだ頭角を現してはいけない。
サイン出さないで。














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