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ブレインウォッシャー
第1章 掘り出し物
 取説によると
 A釦を押すと半径2m以内に居る者を催眠準備状態に出来る。
 B釦を押し催眠準備状態になった者に30秒以内に指示を与えると以降24時間催眠状態を保てる。指示を与えず30秒経つと催眠は解除される。
 C釦を押すと催眠に掛かっている間の記憶を忘れる。
 D釦を3秒以上長押しするとC釦で忘れた記憶が甦る。
            注意
 付属の耳栓を使用せずA釦を押すと自身も催眠準備状態になるので必ず使用すること。

 見事に怪しすぎる。まあ、何の役にも立たない冗談グッズとしても掛かった費用は百円だ。たいした痛手ではない。それより可能性が高いのが素人相手のテレビやYouTuberのドッキリだろう。うっかり信じて試してみて大恥をかくところを収めようという腹だろう。なんとなくあちら此方からスマホやカメラで狙われてる気がする。このまま家に帰って自宅が割れるのはおいしくないので撒くことにした。
 数ヶ所ブースを冷やかした後運動公園を出る。賑やかな通りを一本ずれると途端に人通りが少なくなる。この先には武闘派で有名な893屋さんの本邸が在るので一般人はあまり近付かないのだ。触らぬ神に祟りなしだ。だが俺には関係ない。ここの先代が老境に入ってから若い愛人との間に孝という男の子を授かった。俺は小中高と孝とは仲良くさせてもらい本宅にも何度も遊びに来たことがある。孝は高2の夏に車に跳ねられて死んだ。対抗組織の仕業という噂も流れたが真偽は闇の中だ。あれから5年。毎年命日には線香をあげに来てるのでだいたいの組員さんとは顔馴染みだ。俺はジャージ姿で門前を掃除している組員さんと2、3分立ち話してから帰路につく。ヤクザと繋がりがあると知れば敢えて虎の尾を踏む様な真似はしないだろう。寄らば大樹の陰、虎の威を借る狐。これが俺の処世術だ。暫く寂しい道を選んで進み尾行が無いのを確認して家に帰った。
 部屋に入り机に座るとスマホを自撮りモードにして固定する。
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