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わたしを見ないで
第3章 まさかの再会
 全部挿入するには少し時間がかかった。
 苦痛に顔を歪めるわたしに先生は何度か「目あけて」と言ったけど無視してやった。
 目を合わせるなんてごめんだったし、痛みに耐えるのに必死で目を開けるどころじゃなかったのだ。

 先生が動き始めてやっと、わたしは全部挿入ったんだなと知った。
 虚しい気分だった。
 けど、それ以上に気持ちよかった。

 認めたくないけど、先生はやっぱり大人の男だ。
 比べたらわかる。
 いや、比べてしまうから分かる。

 好だった男より嫌いな男のが気持ちいいなんて…考えたら虚しくてたまらない。

 
「先生…すごい…気持ちいい…」


 そう言うと、先生はフフッと笑った。


「大嫌いなのに、抱かれたら感じちゃうんだ?」

 
 八田先生の分厚くて大きい背中に腕を回して…わたしは事務所に帰ったら先生をNGにしようと思った。でもすぐに、どうせもう二度と会うことはないしな、と思いとどまった。まさか教え子だって分かっていてまたわたしを指名してくるなんてこと絶対にないだろう。


「イキそう」


 って先生が言う。


「イッていい?」


 私の知らない先生の声だ。
 先生は最初から勃起していただけあり我慢の限界なのか正常位のまま1度も体位も変えずにこのまま終わるつもりらしい。
 頷くと、先生は黙ったまま動きを早くした。
 それで…。



 やっぱり性悪な先生は、最後までわたしから身体を離すことはなかった。



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