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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第48章 永遠
 言いかけたその時、明華の肩にやわらかく置かれた大きな手があった。



 明華が弾かれたように顔を上げたその先に、宜佑の笑顔があった。


「立ちなさい」


 明華は宜佑の差し出した手に掴まった。


「夏とはいえ、夜風は冷たい。身体を冷やすのは良くない」


 宜佑の視線には、暗黙の了承が込められている。



「身重の身体を冷やすのは、腹の子に障る」
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