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掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
 でも池田くんはピアノを習ったことも楽器を演奏したこともないのに、You Tubeで少し動画を観ただけで作曲できるようになったんだから、すごいと思う。

 ちなみにボーカルを担当してるのはただ単純にお金がなくてギターやベースを買えないからってだけで、別に歌うことが好きってわけではないらしい。
 それなのにまあまあ歌が上手くて声質も良いんだから、つくづくすごい。


「マジでバイト見つけないとまた高校生の弟に借金だよ」


 2人で教室に戻るとき、池田くんはそう言ってため息をついた。
 池田くんは4人兄弟の長男。
 池田くんは21歳なのに、ママは35歳。
 一番下の弟はまだ赤ちゃんだという。


「あー…バイトバイトバイト…」


 バイトと言ったって、作業所のことだ。
 一般雇用なら池田くんは面接すらパスしないだろう。


「こないだのA型事業所もだめだったの?」

「だめだった。きみにはAは無理じゃないって言われちゃったよー」

「一体なにしたの?」

「ちょっとカッとなって…スタッフの肩を押した」 

「…おした?」

「ううん。殴っちゃった、軽くだよ」

「だめじゃん」



 池田くんは情けない顔で頬をポリポリ掻いた。



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