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第1章 掃き溜めの星屑

　池田くんは月6万円程度の障害年金で暮らしてる。
　家賃が35000円、光熱費が7000円、スマホが3000円、Wi-Fiが4500円。
　残った10000円弱が池田くんに残されたライフラインだ。でもそのほとんどは煙草とエタノールに消える。
　

「潔く生活保護もらったら？」


　池田くんにそんな入れ知恵をするのは、数年前自殺に失敗して車椅子になったピンク頭の坂口さんだ。エルトン・ジョンくらいには服装が派手な男性である。

　坂口さんは高校5年生。
　子供が5人いるけど、誰も一緒に住んでないらしい。

　坂口さんはピアスがいっぱいついた唇で楽しそうに池田くんに言う。