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掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
「そういえば今週末のライブのチケット売れてんの?」
次の休み時間、わたしは池田くんに聞いた。
池田くんは興味なさそうに「うん」と頷いた。
「ノルマの3倍くらい売れたみたいだよ」
「すごいじゃん。バック入るんでしょ?」
今度は首をかしげる池田くん。
ゲゲゲの鬼太郎ヘアから覗いて見える窪んだ一重はいつも虚ろだ。
池田くんはあごひげを撫でながら言った。
「メンバーがそっからスタジオ代とか機材とかに使ってるからなぁ…おれよくわかんない」