この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第6章 アノア王国



「さぁ、姫、着きましたよ」




得意げに微笑むロイに、ルシアはハッと息を飲む。




「あれは……もしかして……」



「えぇ」とロイが返事をしたのも束の間、カサカサと草の音に、リューイが機敏に反応する。



そして、すぐに目を見開いたロイは、「うぉっとっ…」と声を上げて体をよろめかせた。





「王子!?」




突然背後から両肩に掛かった重みにロイはしゃがみ込む。



そして、ふふふふと聞き覚えのある笑い声を耳にして、「おい!」と声を荒げた。




不思議に思って、ロイの背後をルシアとリューイが覗き込む。



すると、ひょこっと顔を出した少女2人にルシアは驚きのあまりのけぞった。




「あら?」



「この方が」



「「ルシア姫?」」




綺麗に声を揃えた2人はよく見ると見た目までそっくりだ。



ルシアの妹シャロンよりも小さいのでおそらく10にも満たない。



どちらも腰近くまで伸びた長い黒髪に、茶色い瞳。


くりくりとした大きな目はこぼれ落ちそうなほどだ。





「あの……あなたたちは───」



「エマ! リタ! いきなり飛びかかってくるな!」




立ち上がったロイは、2人の頭に手を乗せて、声を荒げる。



だが、2人の少女…エマとリタは萎縮するどころか、ロイを見上げてニコニコと微笑んでいた。





「ロイお兄様! やっと私たちと遊んでくれる気になったのね!」



「もう! ずっと待っていたんだから!」




お兄様、という言葉に、ルシアは1人で納得していた。



ローハーグにて、庭を散歩した時、ルシアはロイに兄弟の数を聞いたことがあった。




──────────────── 兄が2人、と妹が2人、の5人ですね




ロイは確かにそう言っていた。


/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ