この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第6章 アノア王国


まるでマンゴーのような見た目。



魅惑の甘い香りが漂うその果実は────




「これが……サワン…」



「ええ、そうです」




成人の儀の後の祝賀会でロイと初めて会った時に聞いた話をルシアは思い出す。




手前の赤く色付いた実をもいだロイは、着ているマントで果実の表面を少しさすると、そのままそれをルシアに差し出した。




「すごい……綺麗な形」



「皮のまま、食べられますよ、どうですか?」



「このまま……ですか?」




コクリと頷きながら、ロイは少し心配そうにルシアを見る。



一国の姫は果実を丸かじりなんてしない…だろうか。



持ち帰って、しっかり処理させてから……




「嬉しい! いただきます!」



「────────…」





ロイの心配をよそに、大きな口を開けて、果実を頬張るルシアは、その口いっぱいに広がる甘さに目を見開く。


書物に書いてあった通り。


だが、百聞は一見にしかず。




「おいしいっ………」




実際に食さなければ分からない風味に、興奮しているとロイは笑ってルシアの口元に滴る果汁を指で拭った。




「あ、ごめんなさい。私ったらはしたない……っ」




今更反省するルシアに艶いた視線を送りながら、ロイは果汁を拭った指をぺろりと舐める。




「気に入っていただけて、何よりです────」



「…っ………─────」



「ここに成っている実はどれでも、いくらでもどうぞ」




居た堪れなくなって視線を逸らしたルシア。



そしてその視線の先に、エマとリタに取り囲まれ困惑しているリューイがいて、ルシアはキョトンとしながらその3人を見た。


/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ