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† 姫と剣 †
第7章 決意


慣れていないルシアの反応が余計にロイの心をくすぐる。


金色の長い髪に、深緑の瞳、整った顔立ちに、程よく鍛えられた体。


博学で、頭のキレる存在でありながら、たまに見せる少女らしさが愛らしい。



頬を赤らめているルシアの顎を優しく掴んだロイは親指でその淡いピンクの唇をなぞる。




「ロ、ロイ王子……あの…っ」


「これでも…暴走しないように抑えているんですけどね」


「……………」


「それ以上にあなたに魅せられてしまう」




はぁ、と色っぽく吐かれたため息が、ルシアの唇に掛かる。



戸惑いが見えるものの、抵抗はしていない。



そのまま、ロイはルシアに唇を重ねる。




「ん…───っ───」




思っていたよりも早い展開に、ルシアの心臓がさらに動きを早める。


優しく入り込んできたロイの舌の動きに合わせて、応えようと必死になるが結局されるがまま、ロイに身を任せることしか出来ない。


その一方でもう1人の自分が、これでいいの…?とずっと冷静に自問している。



顔を交差し、絡みが深まっていく。


優しかったロイの動きが、次第に荒くなっていくのを感じていると、ロイは動きを止めて唇を離し、ルシアの肩に顔を埋めた。




荒い息遣い。


そして握られた手は、ロイの胸へと誘われた。


自分以上にドクドクと鳴っているロイの鼓動に、ルシアは驚く。




「っ………これだけで、こんなに心臓が波打っている」


「………あ、あのっ……」


「あなたのせいですよ」






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