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† 姫と剣 †
第7章 決意
ウィルが姿を消した後、しばらくロイとリューイは目を合わせていた。
そして、ロイの方がフッと肩の力を抜いて、部屋へと戻っていく。
言葉は交わされないまま。
リューイもふぅとため息をついて剣を背中にしまう。
ロイは、ベッドの脇からスヤスヤと眠るルシアを眺めた。
少し無理をさせてしまった。
自分の与える刺激に反応を示すことが嬉しくて、最後には激しく果てさせ気を失わせてしまった。
焦る必要はない。
これから一生という長い時間を掛けて愛していけばいい。
頭では理解していても、何故かすり抜けていってしまうような気がしまう。
─────────────── やっぱりこいつの事、解決した方がいいと思うよ
ウィルの言葉が頭の中でこだまして、さらにロイの胸を掻き乱す。
「……愛しています」
頬を撫でたロイは、チュッとリップ音を当ててルシアにキスを落とすと、寒くないよう布団を被せ、そのまま部屋の外に出る。
壁に寄りかかって腕を組んでいるリューイをチラと見て、またロイはふぅと息を漏らす。
「姫は」
「眠っている。少し……無理をさせてしまった」
ロイの言葉に、リューイは無意識に奥歯を噛んで目を逸らす。
その様子を見ながら、ロイはリューイの横に立った。