この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第8章 刺客




「なんで…っ」



自分のせいで人の命が儚く散って行く。


自分も戦いたい。


でも…



────────── 敵の狙いはおそらくあなたの命。絶対に私が守りますので馬車から出ないください



馬車から出れば、余計に迷惑をかけてしまうかもしれない。


葛藤しながら、ルシアは外の様子を眺めることしかできない。


無力だ。



『姫』というだけで兵士たちと命の重さは変わらない。


それなのに、皆が自分の命を懸けて守ってくれている。


守ってほしいだなんて思っていない。


ぎゅっと両手を握っていると、馬車の後方から「きゃーー!!」と悲鳴が聞こえてルシアは、窓から顔を出した。




「たっ、助けて…!!!!」



後ろの馬車から、マヤとアマンダが頭を抱えて悲鳴を上げている。



「マヤ! アマンダ!」


「ルシア様っ……!」



涙目のマヤに、敵が近付く。


丸腰の2人はこのままではやられてしまう。



唇を噛んだルシアがリューイの方を見るが、リューイにも敵が迫っていて、とてもマヤたちを助けられそうにない。




「ごめんなさいリューイ…!!」



すかさず剣を掴んだルシアは、馬車の扉を開けてマヤたちの元へと向かう。



マヤたちに振りかぶる大柄な男。


動きが遅い。



すばやく立ち回ったルシアは、剣を抜くと、男の脇をつく。



「ぐっ…!」



倒れ込んだ男の脇で、ひぇ!と声を上げたマヤは、ルシアを見上げてポロポロと涙を流していた。




/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ