この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第9章 記憶


ロイの言うことはもっともだと思った。



だが、何も言わず、まるで『気を遣うように』部屋を出て行ったのはロイの方だ。



正直、今はロイが何を思っているのかリューイには分からない。




「俺も詳しくないが……。昔から自然の奥深いところに、魔の力は溜まりやすく、人の心の隙に入り込んで……醜さと引き換えに魔力を与える契約を結ぶと」



「……………」


「それが…魔女だと言われている」


「………詳しくないと言いながら、詳しいな」


「昔、本で読んだだけだ。それに本当にいるだなんて俺も思っちゃいなかった」




肩をすくめたロイは頭を掻く。




「……魔女は…記憶が好物というのは本当か?」


「いや、それに関しては読んだことはない」




「そうか…」と返事したリューイに、ロイは組んでいた腕を外す。




「もう一度……そこへ行ってみてもいいんじゃないか」



「…………おそらく、姫もそう考えてるんだろうが…」




渋るリューイにロイがフッと笑う。





「危険…か?」



「当たり前だ。魔女などと……得体の知れない」


「ローハーグ最強……つまりはこの世で最強と言われるお前でも…魔女は怖い、というわけか」





ロイのやや挑発的な発言に、リューイは乗らない。


物理的な攻撃で倒せるのなら恐る必要もないが、それも分からない。


現に昔、ルシアの母の命は、リューイの目の前でいとも簡単に奪われたのだ。






/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ