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† 姫と剣 †
第10章 覚悟



差し出された息子の手を掴んだアースは、立ち上がると涙を拭う。



「あまり…姫を困らせないでください」



「すまないすまない」



「そんな、いいのよリューイ」



慌ててルシアがフォローすると、アースがハハと笑う。


そして、ルシアの背後で、首を傾げているシャロンを目にして、またアースはハッと息を飲んだ。




「も、もしかして……っそちらにいらっしゃるのは、シャ、シャロン様…、ですかっ…」




言葉を詰まらせるアースに、シャロンはさらに首をかしげる。




「ええ。私はシャロンだけど…。なぜ私のことを…?」



「シャロン、この方はリューイのお父様で、昔…お母様の……護衛の騎士をされていた方よ」



ルシアがそう声をかけると、「お母様の…」とシャロンが反復した。



「シャロン様も……まだ赤子であったのに、こんなにも立派に…」



再び目に涙を溜めるアースに、ルシアがふふと笑う。



「すみません…。久々の宮殿が懐かしく…。さらにはルシア様とシャロン様にお会いできて感極まってしまいまして…」



懐かしい。


その言葉に、ルシアは羨ましさを感じる。




「いいのです。こちらこそ突然お呼び立てしてしまって、本当に申し訳ありませんでした」


「……いいえ。本当…ルシア様とシャロン様と見ていると…まるであの時に戻ったかのように錯覚してしまいます」



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