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† 姫と剣 †
第11章 森の奥


低い木に、葉が生い茂る。



霧は濃いが、それはこの森の中だけ。



試してみる価値はある─────…




木のそばで、高くジャンプしたルシアはそのまま木に飛び乗ると素早く上へと登っていく。




「姫…! なにを!」




突然木登りを始めたルシアに、リューイは驚きながらも狼と対峙する。



上へと逃げている…?


だが、逃げるにしては、この木は低すぎる。





「昔っ……本で読んだの」




息を切らしながら、1番上まで登り斬ると、木の根元でそのルシアを捕まえようと狼たちも掴みかかる。


それを避けながらルシアは左手で木の幹を掴み、もう片方の手で剣を握る。



そして、勢いよく剣を振ると、葉をつけた枝がパラパラと下へ落ちていった。




「姫……?」




葉が落とされ、森の中に光が差し込む。



すると、ルシアの跡を追って木を登ろうとしていた狼たちが、くぅ…とまるで子犬のような声を出しながら、その場から去っていった。




「やっぱり……!」




そのまま、ルシアは手の届く限りの枝を落として、森の中へ光を入れる。




「リューイ………!」



「はい!」



「日が差し込む場所へ……! そこにいれば狼たちも近づけないはずよ!」




ルシアの言葉通り、リューイはルシアが登っている木の下へと駆けた。



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