この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第12章 恋慕



「エステル様……ですが」



困った様子のリューイの父、アース=ランドルトに、ルシアが駆け寄る。




「私、大きくなったら、リューイと結婚するんです。ですから、呼び捨てでもなんでもいいの」




ペラペラと話すルシアの隣でリューイはギョッとしながら目を見開く。



「ちょっとっ……ルシアっ…!」


「なぁに…? だめなの……?」




試すような、うるうるとした瞳。


顔を紅らめたリューイは、小さく俯いた。




「ぼ、僕は……ルシアを守る騎士になるんだから…。だから、結婚はできないよ…」



「…………どうして…? リューイは私のこと好きじゃないの…?」




戸惑うリューイの手をルシアは掴む。



そして「私は…」と言葉を続ける。




「あなたのことが好きよ、リューイ」



「───────……」




幼いながらに、リューイは胸を高鳴らせて頬を紅らめる。




「で、でも身分が…………」



「うーん……」




困ったルシアは首を傾げながら、母のことを見上げる。





「私とリューイは結婚できないの……?」



「そんなことないわよ? お母様もお父様も、みんなあなたの幸せを願っているんだから」



パァッと顔を明るくさせるルシアを見て、アースが咳払いをする。




「エステル様……そのようなこと、おっしゃってもよろしいんですか。ルシア様とリューイでは…やはり身分が…」



「ふふ、何がいけないの? だって本当のことよ? 幸せに身分は関係ないでしょ?」




その言葉を聞いたルシアは、困るリューイのことをギュッと抱きしめていた。


/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ