この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第12章 恋慕



翌日


ルシアは森の前でソワソワとしていた。


どうしても母を喜ばせたいという気持ちと森の中が怖いという2つの気持ちがないまぜになって困惑している。



行くべきか……



ギュッと目を瞑ったルシアは、ふぅと息を吐いたあと覚悟を決めて前を見据える。



そして、ちょうど庭に着いたリューイは、ルシアがいつになく神妙な面持ちをしていることに首を傾げ、近付く。



いつもなら、すぐに気付くルシアが気付かない。


痺れを切らしたリューイは後ろからルシアの手首を掴んだ。





「っ……りゅ、リューイ」




ようやく気付いて振り返ったルシアの不安そうな表情に、リューイは眉を寄せる。




「……どうか…した……?」



「い、いや……」




言い淀むルシアに、リューイはさらに距離を詰めて顔を覗き込む。



何かがおかしい。



不思議に思っていると、ルシアは当然リューイに抱き付いた。




「なっ……ちょっ…ルシア…っ」



顔を赤らめた戸惑うリューイに、「あのね…」とルシアが声を掛ける。




「森へ行きたいの」



「森へ………?」



「うん………」





森には危険な生き物が住んでいると昔から教わってきた。




「森はダメだよ」



「でも……お母様の好きなお花が咲いててね……私どうしても取りに行きたいの」






/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ