この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第2章 成人の儀


ふふふと笑ったマリーは、そのままルシアに背を向けて、奥へと歩いていく。



「もう少し堂々となさい」



「は、い……」



「今日は各国の要人があなたを一眼見ようと集まっている。王女が大したことないと思われたら、あなたの代で戦争が絶えなくなるかもしれないわよ」



高らかに笑ったマリーの背中をルシアは目を細めて眺める。


腹違いとはいえ、父とはあまり似ていない。



ルシアは小さく、はい、とだけ答える。



やはり掴めなくて、親戚なのに気が張ってしまう……



遠のくマリーの姿を見ながら、そんなことを思っていると、すぐにまた背後から足跡が聞こえて、ルシアは顔だけで振り返った。




「ルシア様!!こんなところにいらっしゃったのですね!」


「マヤ……」


「そろそろ準備なさらないと!!」



ギュッとマヤに手を掴まれたルシアはバランスを崩す。


そして、雨の日リューイに手を掴まれた記憶が重なって、頭を振った。



「ルシア様見つかりました!!」



勢いよく部屋の扉を上げると、マヤは大きな声で叫ぶ。


それに合わせて部屋の中にいた侍女たち全員がホッと息をつく。


さあさあと、マヤはルシアを引っ張ると、皆の中央にルシアを立たせた。



「あ、あの…」


「さぁ姫さま!今日のための衣装に着替えて! 今日は各国の要人もいらっしゃるしうんと素敵にしないと!」


「ほんとほんと! 今日いらっしゃるどこかの国の王子と将来ご結婚なさる、なんてこともあるかもしれませんし!」



呆れるルシアの前で侍女たちはキャーキャーと言いながら、ルシアをめかしこませていた。



/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ