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† 姫と剣 †
第12章 恋慕

体を少し下に滑らせたリューイは、ピンと立ち上がったらルシアの胸の頂点に舌を這わせた。
「あっ……それなんかっ…へ…んっ」
少しくすぐったいような、それでいて少しもの足りないような刺激に、返って全身が疼いてしまう。
リューイは、眉間に皺を寄せるルシアを見ながら、舌を焦ったく動かすと、さらにルシアが声を抑えようと口元に腕を当てた。
漏れ出すルシアの嬌声に、
リューイはかつてアノアにて廊下で同じ声をドア越しに聞いたことを思い出し、思わず動きを止めてルシアを見下ろした。
あの時は身がバラバラになってしまうのはと思うほど苦しかった。
何をされてこんな声を出しているのかと頭を抱え、懸命に邪念を取り払おうとしても無意味で……
だが、今は………
「リューイ……?」
動きの止まったリューイを、ルシアが不思議そうに見つめている。
紅らんだ頬に手を添えて、少し潤んだ深緑の瞳をじっと見ながら、リューイはため息を落とす。
今は全部………
自分のもの。
もう我慢する必要はない。
そう心で呟きながら、リューイは静かにルシアの唇にキスを落とした。

