この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第13章 姫と剣



「心から感謝申し上げます」



「………そんな……」




困ったルシアは、しばらくして観念して「ありがとうございます」と声をかける。



そして、頭を下げたルシアは、そのあとチラとリューイの方を見つめる。


2人は目を合わせると、フッと笑った。



そんな2人の柔らかな笑みにその場に皆が釘付けになった。



互いに、どんな時よりも



輝く眩しい笑顔────…



ロイは2人の様子に、少し切なく笑ったあと、軽く会釈をした。




「では……」



「……もう、行かれるのですか?」



「えぇ、今日国に帰らなくてはなりませんので」




「そうですか」と返事したルシアの隣でリューイが立っている。



ふっと笑ったロイは、リューイに近付くと、リューイの肩を掴んで耳元で囁く。




「……………いい加減、負けを認めるよ」



「─────────…」




嫌味や嫌がらせを覚悟していたリューイは肩透かしに合う。


ニコリとリューイに笑いかけたロイは、首を傾げるルシアの方を見て、「では」と声を掛けると、そのまま振り返ることもなくその場を颯爽と後にした。



まるで嵐のような出来事。




その背中を見えなくなるまでじっと見つめたルシアとリューイは、肩を寄せ合う。




「と、いうわけで…私もそろそろ宮殿に戻ります」



そう言ってシャロンも足速に街から戻っていく。



スタスタと歩くシャロンに、行き同様マヤとアマンダが辛そうにしながらついていっている。



その様子に、ふっと笑ったルシアは、手を振り終えると、リューイと一緒に先程もらったサワンを子どもたちに配っていた。




/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ