この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第3章 決闘


「姫……お怪我はっ……」



風邪の時のように赤らんだ顔と、荒い息のルシア。



リューイはそんなルシアの頬に手を添えながら、慌ててルシアの体のあちこちを見る。



「リューイっ……来てくれ…たっ…」


「もう大丈夫です……っ」



ルシアの潤んだ瞳から涙が流れる。


そして、リューイの腕に必死にしがみついてきた。




「大丈夫…よ…っ…媚薬を…少し盛られた…だけ」


「媚薬…!?」




驚くリューイに、ルシアは緩く微笑みながら、コクリと頷く。




「でも、量は多くなかったみた…い…。それに…もうずいぶん…醒めて、きた…」



震えるルシアの手をリューイは掴むと、そのまま馬の方向転換をして、地面に落ちたロイの方へと向かう。




「王子っ………」



負傷したところを押さえながら、セスは、地面に座り込んで肩を押さえているロイに近付く。




「止血しなくてはっ……」



まとっていたマントを脱いだセスは、それを丸めてロイの肩へと押し当てる。


ロイは顔を歪ませながら、馬でゆっくりと近付いてくるリューイを見上げた。




「まさか一人で全部倒してしまうなんて……。それなりに強いやつを残したつもりだったが、さすがだ」


「そんなことはどうでもいい。姫を攫うなど…どういうつもりだ」




大剣が、再びロイに向けられる。



「無論、戦争は避けられない。これはアノアからローハーグへの宣戦布告ということだな」



リューイの言葉にロイはフッと笑うと、ルシアが「待って」と剣を握るリューイの手に触れた。



/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ