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ハニードロップ
第3章 信じて

「ゆきえは、友達。どっちかというと男友達みたいな。でもちょっと理由があって……、奈子ちゃんに隠し事とかほんとにしたくないんだけど、俺がフェイク?みたいな……ゆきえは俺に会いにきたんじゃなくて、それで……」
「他の人に会いに行くのを手伝ってあげたの?」

 三木村さんが私の言葉を聞いて目を丸くする。

「な、何で分かったの……?!奈子ちゃんは、俺の全てを理解してるの……?!」
「え、だってフェイクって言ったし」

 そうかなぁと思っただけで言った、でもこんなに幸せそうな顔をしているからよかったなぁと思う。三木村さんはとっても感動したようで、私を抱き寄せる。感極まった表情で。

「やっぱり奈子ちゃんだ」
「え?」
「あの報道が出た時、すぐに会いに行きたかったんだ。でも今は他のスキャンダルが出ると大変だからっていつものホテルじゃない他のホテルで軟禁状態。完全に仕事とホテルの往復」
「そうなんだ……」
「奈子ちゃんから連絡来なくて不安だった」

 うわあんと泣き真似をする三木村さんに罪悪感が再び顔を出す。そうだよね、あんなに何回も連絡したのに返ってこないと不安だよね。しかも会える術もないのに。

「ごめんね?」
「今のごめんね可愛いからもう一回言って!!!」

 お互いマイペースだと会話が成り立たない。
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