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悪魔から愛されて
第22章 新たに動き出す
…健斗が結婚する…
…わかっていたこと…
…自分が望んだこと…
…なのに…
…なのに…
私は急いでシャワーに飛び込んだ…
いくらシャワーで流しても、涙は止まらない…
楽しかった思い出が、ぐるぐる頭の中を回った…
しばらくシャワーを頭から浴びていると…
私を後ろから抱きしめる腕…
「け…圭吾…濡れちゃうよ…服が…濡れるよ…」
「…構わないよ…恵美…」
私は思わず、龍崎さんの胸に顔を埋めて泣き崩れた…
そんな私に何も言わず、ずっと抱きしめてくれる…
優しい手が私の頭を撫でてくれる…
どのくらい時間が経ったのだろう…
私はベットの中で龍崎さんの腕の中にいた…
圭吾は眠っているようだ…
私は小声で囁いた…
「圭吾…ごめんね…もう大丈夫だから…ありがとう…」
すると、寝ていると思っていた龍崎さんの腕が動いた。
私の肩を優しく抱きしめてくれる…
「…圭吾…」