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出会いを求めて
第1章 Ⅰ章 一人旅の女子大生
突然やってきた悪魔の誘惑。人を破滅に追い込む罠か、それとも欲望を満たす媚薬か。どちらにせよ、商才も経営能力も無く、勝負師でもない俺は何も思い浮かばないまま一日、悶々と10億円の当選券を見つめていた。
結局のところ放浪癖のあった俺は、10億円の使い道を人生の旅費に当てることにした。旅の仕度として、キャンピングカーを購入、25歳から10年勤めた食品会社を辞めた。家具や家電など、ほとんどの荷物を処分しアパートを引きはらった。季節も良くなってきたので、初夏の北海道を目ざすことに決めた。
途中、福島県の猪苗代湖付近のキャンプ場で一泊。常設された温泉に入り外のテーブルで、ビールを飲みながら、火照った身体を冷ましていた。キャンプ場も平日とあって、殆ど他にキャンパーはいない。
「こんばんは!」
振り返るとバックパックを背負った、20歳前後の女性が一人立っていた。
「こんばんは」
結局のところ放浪癖のあった俺は、10億円の使い道を人生の旅費に当てることにした。旅の仕度として、キャンピングカーを購入、25歳から10年勤めた食品会社を辞めた。家具や家電など、ほとんどの荷物を処分しアパートを引きはらった。季節も良くなってきたので、初夏の北海道を目ざすことに決めた。
途中、福島県の猪苗代湖付近のキャンプ場で一泊。常設された温泉に入り外のテーブルで、ビールを飲みながら、火照った身体を冷ましていた。キャンプ場も平日とあって、殆ど他にキャンパーはいない。
「こんばんは!」
振り返るとバックパックを背負った、20歳前後の女性が一人立っていた。
「こんばんは」