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異世界転生しなくても美女とハーレム
第6章 天敵あらわる
思わず、ブーーーと飲み物を吹きこぼしそうになる程の大きな声で言い放つ麻理に、私は慌ててしまう。

「ま、麻理ちゃん。 ラブホって?」

「あれ、ラブホテルは嫌いですか?
だったら、わたしの部屋に来ますか?」


まるで遊園地にでも行くかのように、ラブホテルや自分の部屋に誘う麻理は、これが何の計算もなく言い放っているのだから怖い。

しかも、天然なのかと言うと、そうでもない。


「いや、麻理ちゃん。 今日は飲むだけにしよう。
そうだ、麻理ちゃんって、バーに行ったことあるかい?」

「バーですか? お酒だけ飲むところですよね?」

「ま……あ、概ね当たっている」

「ないです、わたし、あまり外食しないんです」

私を部屋に呼ぼうとしたことから、麻理は地方から上京してきた学生なのだろう。だから、生活費に余裕があるとは思えなかった。

「麻理ちゃんは、一人暮らしなのかな?」

「はい、わたしは東北から上京して、一人暮らししてます。
普段は自炊してるんです」

「そうか、それじゃ大変だね。 東京は生活費がかかるし」

「そうなんですよ。何もかも高いし、でも田中さんみたいな人に出会えたし、悪い事ばかりじゃありません」

なるほど、あの肌のきめ細かさは東北美人故という事か、と我ながら納得する。

「じゃあ、良い機会だ。 この後行こうか」

「はい!」またしても満面の笑みを振りまき返事をする麻理。
その反面、私の下半身はますます萎んでいくのであった。




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