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隣人愛
第11章 放たれた愛
会社に着くと、今日は週に一度の課のミーティングの日とあって、ほとんどの同僚が揃っていた。
課長の朝の挨拶の後、光一が目を疑った。ゆう子がグレーのスーツ姿で課長の横に立っていた。
(えっ、なんでゆう子さんが)
光一は、顔が赤くなるのを、同僚に見られまいと
下を向いていた。
「浜崎ゆう子君だ、これから、しばらくの間、業務を手伝って……」
課長の声もいつもに比べ弾んでいるようだった。
しかし、ゆう子は、いつもの笑顔も妖艶な瞳もなく、見るからにキャリアウーマンといったオーラを出していた。
「おい!宮崎!」
課長の声で我に返った。
「ちょっと一緒に来てくれ」
課長とゆう子の後について、光一も隣の小会議室に入った。
そこで、改めてゆう子の紹介をされた。お互いにぎこちなく頭を下げた。社内の主な施設の案内と、課の業務内容の説明ををするよう命じられた。
「浜崎ゆう子です。よろしくお願いします。」
「宮崎です。こちらこそよろしくお願いします。」
課長の前でわぞとらしい挨拶を交わす。
そこでもゆう子は笑顔を見せなかった。
「宮崎、あとは頼む」
「はい」
課長は足早に部屋を出ていった。
光一も察したのか、よそ行きの顔で、ゆう子を見た。
「浜崎さん、社内を案内します。」
二人は黙って部屋を出た。
光一はゆう子を連れて、社内の施設を手際よく案内していった。
ゆう子は時々返事をするだけで、口を開かず質問もなかった。光一は最後に最上階を案内した。ここには天井が5m程ある大ホールがあった。他には、社長室と役員室があがる。
課長の朝の挨拶の後、光一が目を疑った。ゆう子がグレーのスーツ姿で課長の横に立っていた。
(えっ、なんでゆう子さんが)
光一は、顔が赤くなるのを、同僚に見られまいと
下を向いていた。
「浜崎ゆう子君だ、これから、しばらくの間、業務を手伝って……」
課長の声もいつもに比べ弾んでいるようだった。
しかし、ゆう子は、いつもの笑顔も妖艶な瞳もなく、見るからにキャリアウーマンといったオーラを出していた。
「おい!宮崎!」
課長の声で我に返った。
「ちょっと一緒に来てくれ」
課長とゆう子の後について、光一も隣の小会議室に入った。
そこで、改めてゆう子の紹介をされた。お互いにぎこちなく頭を下げた。社内の主な施設の案内と、課の業務内容の説明ををするよう命じられた。
「浜崎ゆう子です。よろしくお願いします。」
「宮崎です。こちらこそよろしくお願いします。」
課長の前でわぞとらしい挨拶を交わす。
そこでもゆう子は笑顔を見せなかった。
「宮崎、あとは頼む」
「はい」
課長は足早に部屋を出ていった。
光一も察したのか、よそ行きの顔で、ゆう子を見た。
「浜崎さん、社内を案内します。」
二人は黙って部屋を出た。
光一はゆう子を連れて、社内の施設を手際よく案内していった。
ゆう子は時々返事をするだけで、口を開かず質問もなかった。光一は最後に最上階を案内した。ここには天井が5m程ある大ホールがあった。他には、社長室と役員室があがる。