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桃衣の天使
第2章 ピンクな面会
 小学一、二年かな?可愛らしい女の子が目に涙を溜めている。おそらくあの時飛び出した子だろう。あぁ~あ。可哀想にすっかり怯えちゃってるよ。こんな悪党面目の当たりすればそうなるよな。自慢じゃないが俺はにらめっこの裏チャンピオンだ。向かいって五秒と保たずに相手がすくみ泣き出すので不戦勝になるのだ。
 極力穏やかに優しい口調で微笑んで「こんにちは。」と話し掛けるが女の子はひきつり怯えの色を濃くする。うん、これは顔の作り方失敗したようだ。ナマハゲに遭った子供がこんな顔してたのテレビで観たことある。困って頭を掻いてると蒼馬老に促されて女の子は頭を下げる。
 「お兄ちゃん。幸子のせいで怪我させてごめんなさい。」
 言い終わった途端泣きじゃくりだす。わ~!泣くな!困った!
 「大丈夫だよ。こんなの唾つけて寝てれば治るから。」
 聞いてはないだろうが声を掛けるが泣き声を大きくするだけだった。
 収拾がつかなくなって蒼馬老は幸子ちゃんをソファーに座らせジュースとお菓子を与える。金持ちだろうと貧乏人だろうとジイジと孫。やることは変わらないようだ。
 甘味は対子供用の絶対兵器だ。泣きじゃくりながらもジュースを啜りお菓子を噛ればすぐに大人しくなる。
 幸子ちゃんの世話は物言わぬお菓子達に任せて近付いてくると蒼馬老の紳士面が崩れる。
 「ここの看護婦は最高だろう?」
 ニヤリというよりはニチャリといった感じの粘っこい好色な笑みを浮かべる。ここを指定して転院させたからには当然システムは知ってるはずだ。
 「えぇ。」
 短く答える俺に蒼馬老は拳を見せつける。こらこら。人差し指と中指の間に親指入れるって、孫の前でなんて事するんだよ。この瞬間俺の中で老紳士はスケベ爺に格下げになった。
 「やったのか?」
 「お陰さまで。」
 スケベ爺には最低限の敬語でいいか。
 「何人だ?」
 指を3本立てると蒼馬老は笑いだした。
 「たった三人か?儂が入院した時は初日だけで五人食べたぞ。」
 それが孫の前で言う言葉か?幸子ちゃん、聞こえてないよね?うん、いつの間に点けたのかテレビに夢中だ。
 「純真無垢な童貞と歴戦の勇者を一緒にしないでくださいよ。」
 「筆下ろしした途端連続でやり倒すオスのどこが純真無垢か。」
 カラカラ笑いながら日本の経済界のボスはとんでもないことを言い放った。
 
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