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不倫研究サークル
第5章 初デートはホロ苦く
行き先が決まったことで、さっそく、小梢に水族館へ行くことを告げた。
場所は江の島水族館。
海の近くというのも山陰の海沿いで育った僕にとってもポイントが高かった。
それから、毎日が楽しくて仕方なかった。
小梢も楽しみにしているみたいだったし、何より僕には重大なミッションが予定されていた。
小梢に、『正式にカノジョになってください』と申し込むつもりだった。
そして、土曜日。
その日は家庭教師の授業が入っていた。生徒は陽菜だ。
この授業が終わったら、明日の最終チェックをする。楽しみで仕方なかった。
「あら~先生、いらっしゃい。お待ちしてました」
今日も玄関で陽菜の母、佳那(かな)が出迎えてくれた。
「あ、どうも、お母さん。こんにちは」
僕は丁寧に挨拶をした。が……
この間会った時より、明らかに身だしなみが違う。身体の線を強調した服に、香水の匂いもきつめだ。
どこか出かけるのだろうか? と、思った。
リビングに通されると、陽菜もソファーに座って待っていてくれた。
前回会った時よりもフレンドリーな態度なのは、気のせいだろうか。
「こんにちは。先生、行こう、部屋へ」
陽菜は、いきなり僕の手を掴むと部屋に連れて行こうとした。
どうやら勉強する気満々で、僕は嬉しかった。
ところが……。
「ちょっと陽菜ちゃん、先に行ってて。ママ、先生とお話があるから。それに、まだ開始時刻じゃないでしょ?」
「分かった。あまり圭を引き留めないでよ」
陽菜の母親を見る目が冷たい。
な……なんなのだ?
この空気は……。
場所は江の島水族館。
海の近くというのも山陰の海沿いで育った僕にとってもポイントが高かった。
それから、毎日が楽しくて仕方なかった。
小梢も楽しみにしているみたいだったし、何より僕には重大なミッションが予定されていた。
小梢に、『正式にカノジョになってください』と申し込むつもりだった。
そして、土曜日。
その日は家庭教師の授業が入っていた。生徒は陽菜だ。
この授業が終わったら、明日の最終チェックをする。楽しみで仕方なかった。
「あら~先生、いらっしゃい。お待ちしてました」
今日も玄関で陽菜の母、佳那(かな)が出迎えてくれた。
「あ、どうも、お母さん。こんにちは」
僕は丁寧に挨拶をした。が……
この間会った時より、明らかに身だしなみが違う。身体の線を強調した服に、香水の匂いもきつめだ。
どこか出かけるのだろうか? と、思った。
リビングに通されると、陽菜もソファーに座って待っていてくれた。
前回会った時よりもフレンドリーな態度なのは、気のせいだろうか。
「こんにちは。先生、行こう、部屋へ」
陽菜は、いきなり僕の手を掴むと部屋に連れて行こうとした。
どうやら勉強する気満々で、僕は嬉しかった。
ところが……。
「ちょっと陽菜ちゃん、先に行ってて。ママ、先生とお話があるから。それに、まだ開始時刻じゃないでしょ?」
「分かった。あまり圭を引き留めないでよ」
陽菜の母親を見る目が冷たい。
な……なんなのだ?
この空気は……。