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不倫研究サークル
第5章 初デートはホロ苦く
まるで母娘の間に火花が散っているような雰囲気だ。
そう言えば、陽菜は母親の事を良く思っていないみたいだった。
やはり、仲が悪いのだろうか?
「まあ、あの子ったら、先生の事を呼び捨てにして!」
「あ、いや、良いんです。友達に接するみたいな方が勉強しやすいって言ってるので」
あはは……、と笑うが、内心ヒヤヒヤした。
まさか、僕が陽菜とキスを交わしているなんて、微塵も考えていないだろう。
「じゃあ、私も『圭君』て呼ぼうかしら」
「あはは、どうぞ。僕も『先生』と呼ばれると緊張しちゃうので、その方が気が楽です。
あ、それで、お話って何でしょう? お母さん」
僕は、さっさと用件を済ませて、勉強を始めたかった。
ところが、佳那は眉をひそめて、僕を睨みつけた。
(うわっ、これは、もしや陽菜とキスしたことがバレているのか?)
「嫌だわ……、『お母さん』だなんて。圭君もわたしの事を『佳那《かな》』って呼んで」
「あ、すみません。では、佳那さん。お話って何でしょう?」
「ウフフ、名前で呼ばれたのなんて、いつ以来でしょう?」
「いつも、『磯村の奥さん』や『陽菜ちゃんのママ』とか、私にも名前があるのに……」
ふー、と佳那はため息をついた。
「え……と」僕は、何と言って良いのか困ってしまう。
「あら、ごめんなさい。私ったら愚痴を……、恥ずかしいわ。
話というのは、圭君って一人暮らしでしょ?」
「ええ……」
「良かったら、今度、家でお食事をご一緒しません?
私、圭君のために腕によりをかけて料理を作るわ」
上京してから、家庭料理というものを食べていない。僕としても願ったりなのだが……。
「そうだ、圭君。直接連絡取りたいから、メッセージアプリの友達登録をしてくれる?」
そう言うと佳那は、僕の横に座るとスマホを取り出した。
(う、近い)
佳那の甘い香りが鼻をくすぐる。それに、全体的にふくよかな身体は大人の色気を漂わせていた。
「圭君、このQRコードを読み込んで」
と言って、更に身体を密着させてきた。
そう言えば、陽菜は母親の事を良く思っていないみたいだった。
やはり、仲が悪いのだろうか?
「まあ、あの子ったら、先生の事を呼び捨てにして!」
「あ、いや、良いんです。友達に接するみたいな方が勉強しやすいって言ってるので」
あはは……、と笑うが、内心ヒヤヒヤした。
まさか、僕が陽菜とキスを交わしているなんて、微塵も考えていないだろう。
「じゃあ、私も『圭君』て呼ぼうかしら」
「あはは、どうぞ。僕も『先生』と呼ばれると緊張しちゃうので、その方が気が楽です。
あ、それで、お話って何でしょう? お母さん」
僕は、さっさと用件を済ませて、勉強を始めたかった。
ところが、佳那は眉をひそめて、僕を睨みつけた。
(うわっ、これは、もしや陽菜とキスしたことがバレているのか?)
「嫌だわ……、『お母さん』だなんて。圭君もわたしの事を『佳那《かな》』って呼んで」
「あ、すみません。では、佳那さん。お話って何でしょう?」
「ウフフ、名前で呼ばれたのなんて、いつ以来でしょう?」
「いつも、『磯村の奥さん』や『陽菜ちゃんのママ』とか、私にも名前があるのに……」
ふー、と佳那はため息をついた。
「え……と」僕は、何と言って良いのか困ってしまう。
「あら、ごめんなさい。私ったら愚痴を……、恥ずかしいわ。
話というのは、圭君って一人暮らしでしょ?」
「ええ……」
「良かったら、今度、家でお食事をご一緒しません?
私、圭君のために腕によりをかけて料理を作るわ」
上京してから、家庭料理というものを食べていない。僕としても願ったりなのだが……。
「そうだ、圭君。直接連絡取りたいから、メッセージアプリの友達登録をしてくれる?」
そう言うと佳那は、僕の横に座るとスマホを取り出した。
(う、近い)
佳那の甘い香りが鼻をくすぐる。それに、全体的にふくよかな身体は大人の色気を漂わせていた。
「圭君、このQRコードを読み込んで」
と言って、更に身体を密着させてきた。