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不倫研究サークル
第5章 初デートはホロ苦く
ランチは、水族館の中のレストランで済ませることにしていた。が……。
GWの前半だけあって凄い混雑ぶりだった。
「結構、待ちそうだね。ごめんね……」
「ううん、平気だよ。休日だし仕方ないよ」
僕たちは行列に並び、順番が来るのを待った。
すると、小梢が僕の左手に彼女の右手を絡めてきた。僕も握り返す。
あの日……、小梢が『嘘の恋人になってください』と言った日、以来じゃないだろうか? こうやって手をつなぐのは。
小梢の小さくて柔らかい手を握りしめながら、僕たちは指遊びをする。
僕は今、人生で一番幸せな時間を過ごしている、そう思えた……。
ようやく席に着くことができ、僕はプラン通り『サクラ海老と生しらすの丼』を注文した。小梢も同じものを頼む。
江の島は生しらすが有名であることはリサーチ済みだ。
この辺のデートテクニックも岸本から教わった。彼には何かとお世話になっているから、お土産でも買おうと思った。
「わたし、生しらす食べるの初めて」
「いや、実は僕も初めて 笑」
透明な体に目玉だけの稚魚がうじゃうじゃとご飯の上に乗っかっている。ちょっと不思議な光景だった。
ランチを済ませ、イルカのショーを見て僕たちは、まだ観ていなかったエリアの魚を観賞していた。
あまり人気のないエリアなのか、人も少なく、二人きりになれそうな雰囲気が出る。
その一角で、小梢の足が止まった……。
GWの前半だけあって凄い混雑ぶりだった。
「結構、待ちそうだね。ごめんね……」
「ううん、平気だよ。休日だし仕方ないよ」
僕たちは行列に並び、順番が来るのを待った。
すると、小梢が僕の左手に彼女の右手を絡めてきた。僕も握り返す。
あの日……、小梢が『嘘の恋人になってください』と言った日、以来じゃないだろうか? こうやって手をつなぐのは。
小梢の小さくて柔らかい手を握りしめながら、僕たちは指遊びをする。
僕は今、人生で一番幸せな時間を過ごしている、そう思えた……。
ようやく席に着くことができ、僕はプラン通り『サクラ海老と生しらすの丼』を注文した。小梢も同じものを頼む。
江の島は生しらすが有名であることはリサーチ済みだ。
この辺のデートテクニックも岸本から教わった。彼には何かとお世話になっているから、お土産でも買おうと思った。
「わたし、生しらす食べるの初めて」
「いや、実は僕も初めて 笑」
透明な体に目玉だけの稚魚がうじゃうじゃとご飯の上に乗っかっている。ちょっと不思議な光景だった。
ランチを済ませ、イルカのショーを見て僕たちは、まだ観ていなかったエリアの魚を観賞していた。
あまり人気のないエリアなのか、人も少なく、二人きりになれそうな雰囲気が出る。
その一角で、小梢の足が止まった……。