この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Devil Temptation
第1章 悪魔の誘惑
 いつもの休憩場所に車を止め、俺(水島京介)は車を降り、タバコに火を付けた。都内でも大手のタクシー会社に勤める俺は、今年でドライバー歴3年目を迎えた。以前努めていた鉄工所が、創業者の社長が引退し、二代目社長が就任する前に俺も退職した。高卒で10年間勤めたので、少しばかり退職金も出た。それを使ってタクシーの免許を取得した。最近忙しい都内を避けて横浜市の外れにある大黒埠頭で休憩することが日課になっていた。
 本来夜遅くなると倉庫街はゲートが閉まり、道路自体が封鎖されていて、護岸までは近づく事が出来ないようになっている。数カ月前に大黒埠頭で時々夜釣りを楽しんでいるという乗客から、ゲートを通らないで護岸に近づく方法を教えてもらい、それ以来ここを夜中の休憩場所にしていた。
今夜は月明かりも無く、薄暗い街灯だけが辺りを照らしていた。車のそばの縁石に腰掛けると、家から持ってきたインスタントコーヒーを口に含んだ。

(んっ?)

その時、微かに人の話し声が耳に入ってきた。自分のいる場所とは反対側から声が聞こえてくる。昼間この道路はコンテナを積んだ大型車の待機場所にもなっているため、片側4車線で反対側まで30m以上離れていた。薄暗い中、反対側に目を凝らしていると、シルバーのワゴン車から2人の男性が降りてきた。後ろのハッチを開け段ボール箱を運び出し、道路脇の雑草の中に下ろしている。

(あれ、粗大ゴミの不法投棄か…それにしては、数が多い。)

不思議に感じたのは粗大ゴミにしては、扱いが丁寧だったことだった。不法投棄なら、どんどん投げ捨ててもいいはずだが。その男性二人は10個以上の段ボール箱を草影に投棄すると、慌てるように車で立ち去って行った。一瞬、街灯の灯りで写し出された二人の男性はスーツ姿だった。この一蓮の動きを見ていたら、誰でも不審がるだろう。俺は好奇心から近づいて、投棄された箱を見ると、新品の段ボール箱が捨てられていた。この中に、金目の物でもないか、と言う安っぽい悪魔の誘惑に負けて箱に貼られたテープを車のキーを使って割いてみた。
/37ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ