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第4章 悪魔と引っ越し

今住んでるアパートから車で10分くらいの場所だった。入り口に可愛らしい女の子が立っていた。まさかと思い声をかけると

「水島ですけど…」
「榊原杏です、お待ちしてました。」

そう言って彼女は名刺を差し出した。
見た目、高校生と言ってもおかしくないほどに若く見えた。それが顔に似合わず？要領を得た説明が彼女の口から滑らかに溢れてくる。セキュリティシステム、家具や家電など一通り説明を受けた。20階建ての最上階でベランダからの眺めも最高の3LDKだった。備え付けの家電や家具も趣味が良くほとんど未使用な状態だ。なぜこんなに安いのか聞くと、今のオーナーが早急に処分したいのが理由のようだ。気になる支払いについて聞いてみた。

「あの支払い方法なんですが…」
「通常のローンで結構ですよ、ただ、この金額ですと現金でというお客様もいらっしゃいますね。何方でも構いません」