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秘蜜のバイト始めました
第1章 え? 聞いてませんが?
講義が終わり、私はバイトに出た後、まっすぐにアパートへ戻った。

お昼に菓子パンを2個食べてから何も食べていない。

私は、鞄の中に小銭でもないかと漁ってみるが、そんな埋蔵金など出てくるハズもなく、発掘されたのは、立花がくれた名刺だけだった。


(あ、あの怪しいオジサンがくれた名刺だ)


改めて名刺を確認してみると、パソコンで作ったんじゃないかと思うくらい安っぽい。

(誰が、こんな事務所に行くかよwww)


私は、名刺を手裏剣のように部屋の片隅めがけて放った。



それにしても……


(あ~~、腹減った~~)


悲壮な覚悟は1日ともたなかった。

一日一食では、とても今月を乗り切れる気がしない。


(パパ活でもするか、でも、リスクありそうだしな……)


最近、パパ活サイトで騙されて搾取されたというニュースをよく見かける。リスクが大きい割に、どれほどのメリットがあるか疑問であった。


学校が終わって、家に帰っても何かすることがある訳でもない、私は暇を弄んでいた。


ベッドに横たわり、スマホを弄りながら時間が経つのを待つが、何もしていないときの時間の遅さと言ったら、カメの比ではない。

グググーーー

お腹が鳴ると、余計に空腹を意識してしまう。


(このままじゃ餓死してしまう。あのオジサンに電話してみるか……)




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