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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
ゆっくりと豊先輩の顔が近づいてくる。
唇に触れる、その直前で止まってしまったから、先輩の熱い息だけが唇を甘く撫でていた。

「真帆、言って?どうして欲しい?」

優しくて甘い…少し無邪気な豊先輩の声が、脳をあまやかに犯していく。


酔ってるから

……だから、逆らえない…だけ


頭に浮かんだのは、言い訳の言葉。

「…触って、ください」

吸い寄せられるように唇を重ねて、音もなく離れていってしまった唇を追いかける。

「どこに?…どう触ったら、いい?」

「……っ」

「言ってくれないと、分からないよ」

充輝先輩の言葉を補うように、豊先輩が悲しそうに呟く。

「そんな……、」

ここだよって知らせるみたいに、足の間に力がこもる。

「…ここ?」

高志先輩が俯いて、剥き出しの肩に触れてきた。温かく大きな手で包み込むように撫でながら、唇を押し当てる。
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