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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
背中を撫でていたタオルが前へ移動して、鎖骨を拭い、胸へと降りてくる。
充輝先輩はタオルを濡らしなおして、再び温かくなったタオルで太股を拭う。

「真帆の希望を一番に聞くよっ」

そう言いながら豊先輩が接近してきた。

「えっと、あの…」


な…んだったっけ……?


「どんな部屋に住みたい?」


………部屋?


「ほら、ピンク基調がいいとか、暖かみのある部屋がいい…とか」

「ピンクより、ワインレッドが好き…です」

何の話なのか分からないまま答える。

「ワインの赤かあ……」

うっとりと部屋を見渡して、豊先輩が何やら想像している。


さっきから…何を……


「部屋もだけど、真帆の家族を納得させる方法を探すほうが先じゃないか?」

内腿を丁寧に拭いながら、充輝先輩が横やりを入れた。


私の家族を納得させる…?


「俺達に娘さんを下さいっ」

「殴られるわ」

力む豊先輩に充輝先輩が苦笑した。
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