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体育倉庫のハイエナ
第14章 14
 僕はそんな奈津子を見て――“満面の笑み”を浮かべて快感に悶える奈津子を見て――改めて思った。

(エッチして感じてる時の女子って、怖いくらい人が変わるよなぁ…)

 今、目の前いる奈津子の姿は、普段の奈津子の印象――おっとりしていて人が良さそうな、幼い子供のように無邪気で素直そうな――からは、到底想像出来ない。

(本当、狂ってるみたいだよな…案外、マジで狂ってるのかも知れないけど…)

 などと、そんなことを思った時、奈津子が“狂ったように”叫んだ。

「そこおおッッ!そこがっ、イイのおぉッッ!」

 どうやらレンヤが、奈津子の体の中で最も敏感な部分、クリトリスに愛撫を施しているらしい。

「あおおッ!あおッ、あおッあおッあおッあおぉぉッ!」

 嬌声とともに背中を何度も仰け反らせる、そんな奈津子の反応と、ピシャピシャピシャ――という小気味良い水音から察するに、きっとレンヤが舌先を鞭のように撓らせて、クリトリスの真上からバチバチと叩き付けているんだろう。

――とそこで、僕の隣で奈津子を眺めているマサムネが、奈津子を鼻で笑うのが聞こえた。

 その理由は、容易に推測できた――話は、つい数分前に遡るけど、”大人のキス”が始まって、レンヤが奈津子のクリトリスに最初の愛撫を与えた時、奈津子は、

「あぁぁんっ!」

と一角に悶えた後、

「そ、そこは、ダメぇぇ…」

と、それなりの恥じらいを見せた。

 ところが、その舌の根も乾かないうちに、奈津子はその快感を喜んで受け入れるようになってしまった。

 実のところ今だって、クリトリスの愛撫に悶えつつも、さらなる愛撫を、レンヤにねだっている。

「レンヤ先輩――あおぉッ!…も、もっとぉ、もっともっ――あおあおッ!…もっと激しく、そこを弄ってぇぇッ!――あおぉぉ!」

 その豹変ぶりは、マサムネのように、鼻で笑う価値があるものだった。
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