この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
体育倉庫のハイエナ
第2章 2
 今、僕の高校には、きっと一クラスの定員は十分に満たすくらいの素行の悪い不良、所謂“ヤンキー”がいる。

 レンヤはその連中の、主導的立場に君臨していた。
 
 マサムネは、レンヤに準ずる位置にいる――所謂”ナンバーツー”――だ。

     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 例えばドラキュラが、往々にして美男子として描かれるように、世の中には凶悪ないし残酷な性格を、優れた美貌に転換し得る人間がいる。

 レンヤは紛れもなく、その類の男だった。

 切れ長の目と、筋の通った鼻、薄い唇が、柔らかそうな前髪の下にある細面に、美貌を発揮する上ではこれ以上は望めないくらい、見事な形で配置されている。

 また背は高くて、細い体つきをしていながらも、その各々の部分――太い二の腕や厚い胸板、引き締まった下腹に逞しい太腿――は、目にする者を惚れ惚れさせて然るべき、雄々しさに満ちていた。

 ついでに付け加えてくと、レンヤの勃起したペニスを目にした時、僕はいつも巨大な戦艦に据えられた大砲と、殺人鬼が愛用する鋭利なナイフを、同時に想像してしまう。

 レンヤの勃起したペニスは、悪魔のそれのような邪悪な雰囲気と、その余りの迫力ゆえに、その前でひれ伏したくなるような神々しさを、兼ね備えていた。

 
 変な話だけど、男の僕ですら、思わず見惚れてしまいそうになる時があるくらいだ。
 
 だから、レンヤの勃起したペニスを目の当たりにした女子は、その誰もがまずは生唾を飲むか、あるいは感嘆の溜息を付く。

 その後、それがこれから自分の秘部に突き刺さることに思いが及んで、恐怖に全身をガタガタと震わせながら、子供のように泣き喚いた。

     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
 
 ところで――残酷かつ凶悪な性格への自信から生まれる、ある種の余裕とでも言えばいいんだろうか――レンヤの話し方というものは普段は穏やかで、物腰も柔らかかった。
 
 でも、その物腰の柔らかさが、かえって彼の残酷な本質を、よりいっそう引き立てているように、僕には感じられた。

 実のところ――ついさっき、奈津子の身体から退くのがほんの少し遅れて、僕を怒鳴った時にそうだったように――普段の口調が穏和だからこそ、怒鳴った時には迫力に満ちていた。
 
/267ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ