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体育倉庫のハイエナ
第2章 2
 一方、マサムネは、その内面に忠実な容貌を、備えていた。

 柔道の選手を連想させるような、巨体の持ち主だった。そのうちの半分は、成長著しい時期に相応しい筋肉で、残りの半分は中年男のような贅肉だ。
 
 肌の色は、どこを見ても浅黒い。
 
 両端を鋭く吊り上がらせた目が、丸坊主の頭と相俟って、凶悪な性格をよく表現している。
 先が潰れた丸い鼻と、妙な厚みを持った唇が、その凶悪な印象を助長していた。

 
 (相手がよほど親しい者でない限り)口を開く時には、相手に威圧感を与える所謂“ドスの利いた”喋り方をする。
 
 趣味は恐喝と、目的のない弱い者虐めと、(言うまでもないかも知れないけど)レイプ。
 
 そのレイプの際には、とりわけ女子が上げる悲鳴を聞いていると、一流の演奏家が演奏する音楽を耳にしているような、恍惚とした気分になるらしい。

 喜悦に満ちた表情が、いつもそれを物語っている。

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