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セレナーデ
第7章 7 告白
 優樹は固まっている和奏の肩をつかんで口づけをする。
和奏は小刻みに震えているが抵抗しなかった。
 和奏に口づけたまま優樹は身体をベッドに倒し出来るだけ優しく舌を忍ばせていく。
和奏の髪を撫でながら優樹は囁く。
「和奏。好きだ。俺のものになって」
(こんなに欲しいと思ったのは初めてだ)
優樹は自分自身がどんどん熱を帯び昂ぶっていくのを感じていた。

「優樹……」
 和奏は眼鏡をかけた優樹が恋しい直樹にそっくりに見え、倒錯した想いに困惑した。
直樹に抱かれるような錯覚を起こす。
甘く優しい口づけが和奏も昂ぶらせていく。

 気が付くと和奏は半裸になっていた。
しかし優樹はゆっくりと急がず優しい愛撫を身体に加える。
今まですぐ繋がろうとするせっかちな欲望にまみれた男たちと違う態度に和奏は身を委ねていた。
「嫌だったらやめるから」

 こんな状況になって止められる男がいるのだろうかと和奏は驚き、子供のころからいつも和奏の気持ちと希望を優先してくれた優樹の姿を思い出した。
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