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イキ狂う敏腕社長秘書
第5章 【妖艶にして耽溺】





うっ………明里さんのイジワル。
言われなくてもそうかなってわかってましたよ。
ブースからその子に手まで振っちゃって。
でも仕方ない、ここは夢を売る場所でもあるから。




ヘッドフォンを置いてブースから降りてきたマコさんに会場の盛り上がりはピークに。




「あっ………」




思わず声が出てしまったのは、女の子が目の前まで来てくれたマコさんに抱きついてキスしたから。




心の奥にチクチクした痛み。
それは鈍く広がっていくようだ。
やがて怒りにもなり哀しみにもなる。
一瞬の出来事なのにとても長く感じた。




唇が離れたマコさんはびっくりした顔で出迎えてすぐニッコリ笑って対応してる。
きっと慣れてるんだよね。
こんな事ぐらいじゃ動揺したりしないんだ。




「アハハ、ごめん、リップついちゃった」って女の子の唇拭いてあげてる。
その後チップを口から口へ受け取ってた。
ハグしてお礼でも言ってるのかな。




何だ………マコさんにとってもキスってそんな重要な事じゃないんだ。
普通に出来て当たり前の世界なのか。




「あれ?そんなにショック?」




明里さんは茶化してくるけど思わず立ち上がっちゃった。




「お手洗い、行ってきます!」




爆音だったのでそう叫んで立ち去った。
何か言われてた気がしたけど聞こえないフリして出てきちゃった。
女子トイレに駆け込む。




わかってるよ、イライラしてる自分は格好悪い。
バカじゃん、お客相手だよ?
チップくれるんだから大事にしとかないと。
お客あっての商売なんだって百も承知だよ。




なのに何でこんなに心が真っ暗なのよ!
器小さ過ぎる自分は滑稽だ。
明里さんも呆れたに違いない。
マコさんが知ったら鼻で笑われちゃうかな。
ウザいし重いよって言われたら死ぬ。




どうしよう………どんな顔して戻ればいいの。
せっかくVIP席用意してもらえたのに失礼だよね。
ちゃんとマコさんのステージ見届けるはずだったのに。




気持ちがついて来ない。




ダメ…………居なくなりたい……………
この場から消えてしまいたい……………
泡になって溶けてしまいたいよ……………











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