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イキ狂う敏腕社長秘書
第5章 【妖艶にして耽溺】





「美雨……続きはまた後で。戻んなきゃ」




それは私もだ。
途中で抜け出させたことを謝罪した。
「あんな顔した美雨を一人には出来ないでしょ」ってどれだけ見てくれてるんですか。
惚れるの止められてるんですよ、私。
だから拍車かけないで。




鍵を開けようとした背中に頭を預けてしまうのはあざといですか…?
振り向いて優しい目を向けてくれるマコさんを独り占め出来る時間あと少しだけちょうだい。




「あと1回だけ消毒……」




上目遣いでそう言ったら壁に押し倒してくれた。




「あんま煽んないで……時間忘れる」




両手の指を絡ませながらさっきよりも激しいキス。
受け止めるだけで精一杯なやつ。
ちょっと本気出されたら脚にまでくる。
ズルズル落ちていく私を支える腕。
蓋が閉まった状態の便座に座らされた。




「大丈夫…?明里さんのところまで戻れる?」




「は……はい」




頭を撫でられまたしてもキラースマイル。
本当、欠点どこですか?
見当たらないんですけど。
大事なステージ抜け出してまで探してくれて甘いキス置いていくんだもん。




推しになったりファンで居続ける気持ちわかる。
結局私もあの女の子と変わんないじゃん。
最初からマコさん推しなんだ。




急いで戻るとまたしても膨れっ面の明里さんが可愛くて微笑ましい。




「ねぇ、怒ってるんだけど?よくこの私を1人にしたよね」




「ごめんなさい……許して」




「で、機嫌は直った?」




「はい…!」




「じゃ、おいで」と腰に手を回してくれる。
ステージに戻ったマコさんはまた歓声を受けながら音楽を楽しんだりお客さんと踊ったりして楽しそう。




全てのジェンダーが居るからマコさんとは逆で、男装をした元女性も平気で絡んできてる。




てか、普通に口説かれてるよね。
マコさん綺麗だし元男だとは第一印象では絶対思わない。
相手が男の場合だとより女の顔になってるのは気になるけど。




やっぱモテるよね。
何で皆こんなに綺麗なんだろう。
本当ヘコむ。
自分がちゃんと女出来てなくて。
しかも男装の人はイケメンばっかだし。
この世界……かなり激アツかも。












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