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イキ狂う敏腕社長秘書
第8章 【間違った選択】
「美雨の我儘……実現しよう」
「えっ…?」
思わず振り向いたら穏やかな優しい眼差しが待っていた。
「こっそり病院行って戻してくるね」
視界が歪むほどポタポタと零れ落ちる。
ゆっくりピストンも忘れてない。
「ここに私の遺伝子宿らせるから覚悟しててね」
うんうん…と頷く。
声にならない喜びってあるんだね。
それが実現したら私は何も要らない。
「でも、確実にDNA検査させるだろうね」
それは私も考えていた。
明里さんならきっと社長の子なのかどうか調べさせると思う。
それでもし、マコさんだとわかったらどうなるんだろう。
引き裂かれてしまうのかな。
二度と会わせてもらえないかも。
マコさんに何か危害が及ぶのだけは嫌だな。
私だけにならどんな罰も受け入れるのに。
「バレた時は命に代えてでも守るからね、美雨のこと」
私から抜いて身体を起こした。
腟口から溢れ出てくる精液が内ももに垂れていくのも気にせず正面から抱き締めた。
「そんなの絶対にダメ……私が許さない」
「うん、そうだね……そうならないようにひたすら認めてもらわなくちゃね」
「きっと明里さんはマコさんを手放さない……その時は私が身を引きます」
「ダメよ、美雨…!」
「あ、勘違いしないでください。私の気持ちは変わりません。明里さんの条件を全て呑む覚悟は出来てるのでって話です」
「こんな関係いつまでも続くわけないじゃない」
「ただ私はマコさんを失いたくないだけ……明里さんの手でマコさんを傷つけて欲しくない」
「それは美雨が心配する事じゃないよ」
「背負うって約束したじゃないですか」
どうか理解してください。
私なりの愛し方はこんなのしか思い浮かばない。
「背負わせてください……だからマコさんの遺伝子が欲しいって言いました……誰にも否定されたくない、残したい、マコさんと愛し合った奇跡……それ以外何も要らないです」
「私は諦めないよ、その都度の最善策を2人で決めて前に進もう?そこに宿ったら何もかも2人の責任だし美雨を1人にはさせない」
嗚呼………温かい。
静かな部屋に嗚咽が響く。