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イキ狂う敏腕社長秘書
第8章 【間違った選択】
喉を鳴らして飲み干したら口を離す。
唇を舐め直し終わりを告げる。
まだ物足りなさそうな顔しないで。
仕事中ですよ。
「あ……」
社長の右手……まだ精子着いてる。
無意識にその手を取り指を舐め始めた私に反応しちゃってますね。
ごめんなさい、意地悪して。
「美雨…っ」て余裕なさそう。
その顔が一番そそります。
「罰としてここで終わりです」
「え、それはないだろ」
「ダメです、仕事に戻ります」
乱れた服を手早く直し、パソコン持って退室する。
「え、ちょっと、美雨」
ドアの前で振り返り睨みつけるとすかさず怯む。
「無闇に名前、呼ばないでください。私、秘書ですよね?こういうの困ります」
捨てゼリフ吐いてやった。
秘書の立場で有り得ないかもだけど、厳しくしておかないといつボロが出るかも知れないから。
だいたい脇が甘すぎるのよ、社長のくせに。
既婚者だってこと忘れてない?
世の不倫男性はこんな感じなの?
男の不倫がバレやすいのはこういう事?
とにかくバレても明里さんなら上手く対処するだろうけど、社長にはこのくらいが丁度いいだろう。
内線が鳴り目線はパソコンに向かったまま取ると案の定社長からで。
__ごめん……怒った?
「……急用でなければ切りますね」
__真田さん……
最後に言ったのは守ってくれたみたいね。
そんな甘い声で呼ばれても疼くわけない……早く要件言ってよ。
「はい、何でしょうか」
__切らないで、答え聞かせて?
「はい」
__真田さんに冷たくされるのはキツい……好きだよ、愛してる
内線だからって大胆に………ズルい。
私の答え聞かせてって。
いちいち言わなきゃいけないんですか?
「私も、同じ気持ちですよ」
__本当?許してくれる?
何なんですか、その甘えたな声。
受話器を握りながら頭を抱える。
「はい、元々怒ってませんから」
__ありがとう、真田さん……キスしたい
私………忘れてた。
本当は社長の声にも惚れてる。
優しく鼓膜に響く低い声は簡単に私を陶酔させてくる。