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イキ狂う敏腕社長秘書
第8章 【間違った選択】





72時間以内に1分でも早く処方しなければ。
12時間以内なら99%の確率で避妊出来る。




正直、今、社長の子どもを妊娠するのはどう考えても無理だ。
そこまで気持ちが追いついてない。
好きだけど……苦しい。
明里さんの存在が大き過ぎて私には到底敵わない。




それに私にはちゃんと決めた相手が居る。
フラフラしてるわけじゃないの。
今は仕方なく明里さんに従っているだけ。




なんて、都合の良い言い訳だね。




本命が居ながら他の誰かと性行為する。
仕方なく…?違う、悦んでる。
開花した身体は甘い蜜を求め続けるの。
快楽を与えてもらう為にこちらも尽くす。




罰が当たったのかな。




当たって当然なのかな。




続けているといつかまた同じような目に遭うかも知れない。
頭の隅ではそう思うのに、重い腰が上がらない。
無意識に求めてしまう。
求められたら応えてしまう。




もう自分がどんな自分だったかも思い出せないほどズブズブに埋もれている。








コンコン…とノックしたホテルの一室。




扉を開けてくれたのはYシャツにネクタイ姿の彼。




少し離れた場所でいつも取ってくれるスイートルーム。
独身だからお金有り余ってるとか。
少しくたびれたネクタイを解いてあげる。




「先にシャワー浴びる?」




がっついてこないところがスマートだよね。
まぁ、セフレだし。
付き合う気はないと最初に言ってあるから。




“俺、長期戦得意だから”なんて答えてたけど、今もそのつもりなんだろうか。




首に手を回し私から唇を重ねる。




「一緒に入ろう?司さん」




「そう言うと思って待ってた」




細い声だけど甘く囁く永田課長の優しい雰囲気も心地良くて好きだ。




「また随分とつけられたんだな」



散らばるキスマークを見て驚いている。
妬ける?




「逆に燃えるよ」




そう……どうしようもない痴女なんだ、私は。
誰のセックスも断ち切れない。
それぞれに良さがある。
その人のキスひとつでベットの上を想像しちゃう。




虐め抜かれたいしその逆も良い。
とにかくイかせてもらえればどんなペニスでも受け入れてしまう。
寂しさをセックスで埋めるなんてどうかしてるって思うでしょう?









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