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イキ狂う敏腕社長秘書
第9章 【孤独の先にあるもの】
「言えません」
「それは困るな……」
ガヤガヤした店内。
半個室みたいな席で2人くっついている。
「何でそんなにお酒強いんですかぁ……」
「秘書だからね……お酒の席もあるのだよ」
「うぅ……酔ったあなたを見てみたかった…です」
「酔ってるよ、適度に」
「うーそーだ!」
ねぇ、手に負えない酔っ払いなのも可愛いよ。
顔……近いね。
目……逸らさないで見ててあげる。
ほっぺがほんのり赤いキミにザワつく心は本能に従い始めてる。
チュッてキスしたら固まっちゃった。
酔い、覚めた?
「ね…?酔ってるでしょ?シラフじゃ出来ないよ」
握る手に力が入る。
あ…………スイッチ入れちゃった。
逃れられない眼差し……逸らさないよ。
おいで………キミから。
「好きです………一目惚れしたって言ったら信じてもらえますか?」
「うーん………それ、お酒入ってない時に言ってくれる?」
「すみません……そうですよね」
奥手なのはわかった。
手を握り返し頭から引き寄せ額をくっつけたら慣れてないの丸わかり。
「どうする…?帰る…?それとも……家来る?」
私からそんな事提案するのも珍しい。
今日初めて話した相手なら尚更。
久しぶりの年下に疼いている。
家の扉を開けたら閉まるまで待てずに壁に押し倒しているのは私。
ギュッと拳握りしめちゃって、緊張してる?
お尻……触ってよ。
ぎごちなくていいから。
舌入れたら肩まで上がっちゃって……
ん……?もしかして童貞……だったりする?
唇を離したらキャパオーバーって感じでフワフワしてる。
急ぎ過ぎたかな。
「ごめん………がっついた」
私のこと好きだなんて言うからその気になってしまった。
我に返ったフリして離れようとしたら、腕を掴まれ「やめないで」って懇願してくる。
必死に繋ぎ止めようとするの、煽ってるって知ってる…?
「今のキス……何ですか?めちゃくちゃ気持ち良い……もう1回」
自分からはしないで待ってる。
私を見る潤んだ瞳が後戻り出来なくするのよ?
言ったでしょ?適度に酔ってるの。