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イキ狂う敏腕社長秘書
第9章 【孤独の先にあるもの】





マンション前に車を路駐している状態なのですぐに行かなければならない。
頭ではわかっているのに手を握ってしまう。




行かないで……に代わる言葉は




「キスして」




優しく啄み舌を絡ませる。
待って……まだ。
まだ欲しいのに離れていく。




「これ以上はちょっと……な」




自制したのか物足りない私は頭ごと引き寄せ唇を奪う。




「んんっ……美雨…っ」




夢中で絡ませた。
離れても離れても何度も吸い付いた。
額をくっつけ理性を取り戻す。




「責任取って………もう、離れられなくなったよ…?」




そう訴えたら今度は社長の方から激しいキスが降り注いだ。




「取るよ、美雨は俺のモノだ」




私から抱きついた。
悲しい涙ではなく感動して泣いていた。
自然と零れる涙は温かいんだね。




将来の約束なんてないのに。
本物は手に入れられないとわかっていながら心と身体は完全に断ち切ることが出来ないんだと身を持って思い知らされた。




私はあなたを愛してた。
完全に。
繋がった心を取り戻してしまった。




嘘…………つけなかったよ。




手放せないのは私も同じだったんですね。




何もかも中途半端な私でも変わらず愛してくれますか…?




あなたの愛に溺れてしまいたい。























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