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イキ狂う敏腕社長秘書
第4章 【甘い蜜と策略】





ふんわりシフォンの白トップと伸縮性のあるピンクベージュのタイトスカートのオフショルなバイカラータイトワンピースドレス。
THE 秘書……的な?エレガントさも重視された上品なドレスコード。




膝丈でアクセサリーは派手目ではなくシンプルに。
巻いた髪は片方に寄せて
「綺麗な鎖骨ラインは魅せるべきだ」と社長直々に仰られたので。




ピアスからヒールやバックまで全てオールコーデして頂きました。
大変恐縮で申し上げにくいのですが、これ……かなりタイトでボディーラインがはっきり出てる。




秘書という立場でありながらこれは攻め過ぎなのでは…?
逆に浮いてしまわないか心配です。




10周年式典の当日。
会場に入るとその心配は吹き飛ぶほど攻め過ぎドレスが大勢居てホッとした。
そういうパーティーなのね。




「真田さんキレイ」




同期にそう声を掛けられ嬉しくなった。
この日の為に身体絞って良かった。
糖質制限ダイエット、キツかったよ。




会場が一瞬ザワついたのは社長とともに到着した婦人があまりにも輝いていたから。
やっぱり明里さんは格別に綺麗で人を惹き付ける力を持っている。




オーダーメイドのフォーマルに身を包んだ社長も引けを取らず格好良いが、その隣で深くスリットの入ったタイトドレスをセクシーに着こなす明里さん。
圧巻の一言だ。




隣に立ちたくない……綺麗過ぎる。
しかし、私は近くに居なければならない。
社長秘書だから。




このような式典等の行事は夫婦という最大の武器を振りかざされ何ひとつ勝てる要素がなく現実だけを叩きつけられる。
私は精々、金魚のフンかお飾りだ。
目立つことは許されない。




「挨拶が済んだら着いてなくて良いわよ、あなたもパーティーを楽しんで?」




明里さんからそう告げられ、隣に居た社長も渋々…といった様子で「何かあれば連絡するよ」と言われた。
そう言うしかないのだろう。
腕を組み立ち去っていく後ろ姿を指咥えて見てる他ないのか。




夫婦だから、ともに行動する。
夫婦として来賓者に挨拶をする。
誰もが理想の夫婦だと称賛している。
社長の手が明里さんの背に触れている。
ごく自然にエスコートしている。




当たり前の事なのに胸が張り裂けそう。












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