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夏の終わりに
第3章 再会
き、来た、来ちゃった!
千里はベンチに置いていたカバンを持ち上げてすぐに、再びそのベンチにカバンを戻した。そのままカバンにしがみつくように体重を預け、何度も深呼吸する。
けれど、動揺も五月蝿いほど鳴る心臓も治まる気配はなかった。
浩人は千里を避けるのを止めた。
やむを得ない一時的な処置かもしれないけれど、それでも……
会ってもいいの?
避けていたのは千里も同じで、今更どんな顔をして会えば良いのか分からない。
せめて、もっとキレイに決めとけば良かった。
…って、待たせちゃってるよね!?
千里は迷いを振り切ってロータリーへと飛び出し、足を止めた。浩人は眉をしかめて車から出てこようとしている。
「ぁっ……」
目が合った瞬間、千里は小さく声を漏らす。
「「……ごめんっ」」
重なった声に二人は驚いて固まった。
千里はベンチに置いていたカバンを持ち上げてすぐに、再びそのベンチにカバンを戻した。そのままカバンにしがみつくように体重を預け、何度も深呼吸する。
けれど、動揺も五月蝿いほど鳴る心臓も治まる気配はなかった。
浩人は千里を避けるのを止めた。
やむを得ない一時的な処置かもしれないけれど、それでも……
会ってもいいの?
避けていたのは千里も同じで、今更どんな顔をして会えば良いのか分からない。
せめて、もっとキレイに決めとけば良かった。
…って、待たせちゃってるよね!?
千里は迷いを振り切ってロータリーへと飛び出し、足を止めた。浩人は眉をしかめて車から出てこようとしている。
「ぁっ……」
目が合った瞬間、千里は小さく声を漏らす。
「「……ごめんっ」」
重なった声に二人は驚いて固まった。