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夏の終わりに
第25章 エピローグ
「やっとくっついてくれて、一安心ね」

ほっと肩の力を抜いた美也子に、康人がゆっくりと頷いた。

二人のやり方は褒められたものではないが、これで浩人も千里も幸せになれるのだから、結果的に康人も嬉しかった。

いつか二人が結婚して、この手に孫が抱ける日が来るのなら、これ以上幸せなことはない。

早くその日が来てほしいと、願わずにはいられない。


そんな康人の想いを読み取ったように、千穂がにったりと微笑んだ。

「美也ちゃんも康人さんも、千里を嫁に迎えたのよね?」

「なあに?新しい計画でも思いついたの?」

目を輝かせた美也子が千穂に肩を寄せ、二人は何やらこそこそと話し始める。

二人を睨みながら、参加すべきか、反対するべきか、康人は悩んだ。


とりあえず…、



浩人、ちぃちゃん、二人の計画が届かないところまで逃げてくれ。



…end
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