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夏の終わりに
第5章 約束
その夜、千里はなかなか寝つけないでいた。
うとうととしては目を覚まし、浩人のことを考える。その繰り返しだった。
窓を全開にしているけれど雨戸は閉め切っているから、空気がこもっているのかもしれない。暑いとは思わないけれど息苦しくて尚更眠れそうになかった。
寝返りを打っては少し考えてシャワーでも浴びようかと迷っていると、薄く開けている引き戸の向こうで廊下がミシリと音をたてた。
不思議に思って頭を上げようした時、引き戸が僅かに動く。
おずおずと覗かせた手を見て、千里は何となく寝たフリをしているほうが良い気がした。
頭を枕に落として、素早く目を閉じる。部屋に人が入ってくる気配を感じても、反応しないように気をつけた。
布擦れの音がして、枕元に誰かが座ったのが分かる。その人は、そのまましばらく動かなかった。
うとうととしては目を覚まし、浩人のことを考える。その繰り返しだった。
窓を全開にしているけれど雨戸は閉め切っているから、空気がこもっているのかもしれない。暑いとは思わないけれど息苦しくて尚更眠れそうになかった。
寝返りを打っては少し考えてシャワーでも浴びようかと迷っていると、薄く開けている引き戸の向こうで廊下がミシリと音をたてた。
不思議に思って頭を上げようした時、引き戸が僅かに動く。
おずおずと覗かせた手を見て、千里は何となく寝たフリをしているほうが良い気がした。
頭を枕に落として、素早く目を閉じる。部屋に人が入ってくる気配を感じても、反応しないように気をつけた。
布擦れの音がして、枕元に誰かが座ったのが分かる。その人は、そのまましばらく動かなかった。